パーソナルトレーナーNSCA-CPTの取得方法・難易度

パーソナルトレーナーへの求人問い合わせは日に日に増えています。
その中でも、トレーナーや専門の勉強を経験したことがない「未経験者」の数は非常に多いんです。
そうした方には、「パーソナルトレーナーを目指すために資格の勉強をしている」という人も。
パーソナルトレーナーの持つメジャーな資格の中でも、特に高い知名度を誇るものの1つに「NSCA-CPT」というものがあります。
NSCA-CPTとはどんな資格で、どんな取得条件があるのでしょうか?
そして、NSCA-CPTは就職でも本当に有効な資格なのでしょうか?

NSCAってどんな団体?

NSCAはアメリカが本拠地の団体

NSCA、正式名「NATIONAL STRENGTH CONDITIONING ASSOCIATION」はアメリカに本部を置くフィットネス系の資格団体です。
NSCAの発足は1978年。NSCAは現在では52カ国で33,000人(2018年2月現在)という会員を誇り、歴史的にも会員数的にももっとも権威のある団体の1つです。
日本支部であるNSCAジャパンは、1991年に設立しました。
発足時の顧問には日本の皇族である寛仁親王殿下もいらっしゃったことから、かなりのインパクトを覚えます。
NSCAは、名前にあるように「ストレング&コンディショニング」という2つのトレーニング手法を主流としています。

ストレングスとはスピード・パワー・筋持久力などの筋肉に関するあらゆる機能の向上を示すもので、コンディショニングは日々の調子を整えたり、スポーツ時のパフォーマンスアップなどを目的とした考え方です。
この2つを科学的な観点から追求し、そしてこの観点でクライアントへの指導を行える、パーソナルトレーナーのようなスペシャリストの育成を行なっているのが、NSCAなんです。

「NSCA-CPT」とはどんな資格?「CSCS」って何?

NSCA-CPTはどんな資格か

NSCAは主に2つの資格を発行しています。そのうちの1つが、「NSCA-CPT」です。 NSCA-CPTとは「NSCA認定パーソナルトレーナー」という意味です。
まさに、パーソナルトレーナーのための資格とも言えますね。
NSCA-CPTの目的ですが、クライアントに対して、個々のニーズに応じたアプローチを行い、トレーニングやコンディショニングに関する指導が行える専門家だということを認定する資格です。
知識面においても、医学や運動生理学などの学術的な要素もしっかりと押さえているということが重要です。

NSCA-CSCSとは?

NSCA-CPTの他に、団体は「NSCA-CSCS」という別の資格も発行しています。
CSCSとは「認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト」のことを意味します。
NSCA-CPT同様にトレーニングやコンディショニングの手法を習得するだけでなく、傷害予防やパフォーマンスアップなどを目的としたトレーニングプログラムを組み立てることができるスペシャリストをさす資格です。
NSCA-CSCSが想定しているクライアントは、主にアスリートやスポーツチームという特徴があります。
NSCA-CPTよりも早くに発行され始めた資格で、専門性も高いという特徴があるんです。
そのため、現在では「一般人向けの指導をするならNSCA-CPT、アスリート向けやより専門家として活躍するならNSCA-CSCS」という考え方が定着しています。
実際、パーソナルトレーナーのほとんどはNSCA-CPTを持っているので、あながち間違いではないかもしれません。

NSCA-CPTの資格取得に必要な条件とは?


さて、NSCA-CPTの認定試験を受けるには、どんな条件が必要でしょうか?
NSCA公式HPをみると、NSCA-CPT認定試験の出願条件には次の3つの条件を「すべて」満たしている必要があります。

1.出願時に、満18歳以上で、高等学校卒業以上の者または高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)合格者。
出願時に、高等学校の卒業証明書、または学校教育法が定める4年制大学、短期大学もしくは専修学校の卒業証明書もしくは在学証明書、または高等学校卒業程度認定試験もしくは大学入学資格検定の合格証明書、または学位取得を証明する書類(学位授与証明書、修了証明書など)が必要。

2.出願時および受験時に、NSCAジャパンの会員(正会員、学生会員、英文会員)であること。

3.出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していること
出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していない場合は、受験日の1年後までに、有効なCPRおよびAEDの認定証のコピーを提出すること。

この中でポイントになるのは、2.と3.になるでしょう。ちょっとだけ詳しく解説していきます。

NSCAジャパンの会員になる方法

NSCAジャパンの会員になる方法は、実はとっても簡単です。 HPの申し込みフォームから必要情報を送信し、種別ごとの年会費をクレジットカードやコンビニで支払うだけ。
ちなみに、NSCAジャパンの会員種別は「学生会員」「正会員」「英文会員」の3種類があり、それ以外に「英文講読オプション」「賛助会員」という別枠も設けられています。
それぞれには対象や年会費に違いがあります。(ちなみに、会員種別によって送られる機関誌にも違いがあります)

会員種別 年会費 対象
学生会員 10,800円 大学生、大学院生、専門学生、高校生、中学生
正会員 12,960円 制限なし
英文会員 18,360円 アメリカの英文ジャーナルを講読したい方
英文購読オプション 学生会員、正会員の年会費+12,960円 日米両方の機関誌を読みたい方
賛助会員 54,000円 法人

 

CPR、AEDの認定の取り方とは?

CPRとは「心肺蘇生法」を指していて、AEDとは「自動体外式除細動器」のことを指します。 どちらも、クライアントが万が一心肺停止や深刻な状態になった時、救急措置を行うために必要不可欠な知識です。
消防署や赤十字など、関係団体が講習を行なっていて、それを受講することで認定を受けることができます。

NSCA-CPTの取得方法を紹介!

NSCA-CPTの取得には、認定試験を受ける必要があります。
ちなみに、認定試験の受講料は45,200円です。
そして、NSCA-CPTの受験の方法は「コンピュータベース試験」と呼ばれる方法で、試験日に会場へいき、会場内のコンピューターを用いて受験をするという手法が取られているんです。
そして、認定試験は合計3時間あり、3択問題が合計155問出題されます。
なかなかの出題数ですよね。
学校でも多くて100問くらいだったと思います。

試験内容は合計5種類。「ノンスコアード問題」って何?

試験内容ですが、主に次の4つのジャンルから主に出題されます。

・クライアントに対する面談と評価(35問)
・プログラムプランニング(43問)
・エクササイズテクニック(43問)
・安全性、緊急時の手順、および法的諸問題(19問)
・ノンスコアード問題(15問)

この中で、よくわからないのが「ノンスコアード問題」です。
実は、NSCA-CPTは毎年問題内容を刷新するために、実際の試験に実験的な問題を盛り込んでいます。
それは、実際には得点としては加算されません。
正解しても点数にならないので、「ノンスコアード」と呼ばれているんですね。
そのため、実質合否に関わるのは全140問ということになります。
ただし、ノンスコアード問題は受験者には知らされないので、「この問題はノンスコアードだから間違ってもいいや」とはならないのがややこしいところです。

NSCA-CPTの難易度と勉強方法は?

NSCA-CPTの勉強方法

NSCA-CPTの認定試験の合格ラインは、「Scaled score(スケールド・スコア)70」とされています。
ノンスコアード問題といい、またややこしい採点基準が出てきましたね…。
毎年問題が代わり、難易度も変化するNSCAの試験では、独自の採点基準が定められています。
そのため、はっきりと「何点以上」「何割」で合格とは言っていないんです。
ただし、HPによると毎年の合格率は約65%と言われています。
過半数が合格できることを考えると、決して難しい資格ではないとも言えますね。
実際のNSCA-CPTの勉強方法ですが、NSCAでは公式のテキストと模擬問題集が発売されています。
これらを購入して、勉強するというのが一般的です。
勉強期間は個人差がありますが、NSCA-CPT合格者はおおよそ3ヶ月以上の勉強期間を設けているようですね。
また、NSCAは関東・関西エリアでそれぞれ試験対策講座も開いています。
より合格を確実にしたいのであれば、これらの講座に出席することも重要です。
なお、テキストや模擬問題集、対策講座はいずれも10,000円以上の費用がかかります。
受験費用以外にも、こうした面でお金が必要になることは、念頭に置いておきましょう。

NSCA-CPT取得後の進路

パーソナルトレーナーはNSCA-CPTの資格所有者が多い
NSCA-CPTの資格所有者の多くは、パーソナルトレーナーとして全国各地で活躍しています。
それ以外には、専門教育機関の講師として後進の育成をしている方もいるようです。
全国で広く知られている分、認知度も高いNSCA-CPTを持っていることは、様々なキャリアアップに役立つことでしょう。
パーソナルトレーナーには就職してスタッフとして働くほか、フリーランスや独立という手段もあります。
特にフリーランスは、「業務委託契約」という形態で働くひともいます。
これは、大手フィットネスクラブと相互契約を結び、ジムへ手数料を支払う代わりに、クラブの会員へトレーニング指導を行うことができるというものです。
フィットネスクラブの業務委託では、専門資格の所有が必須な場合がほとんど。
その時、NSCA-CPTを持っていることで応募ができるというわけです。

NSCAは資格更新も特殊

独自の設問や採点基準があるNSCAですが、資格の更新でも特殊な手順があります。
NSCAにはイベントや課題をこなすことで、CEUというポイントが付与されます。
そして、次回資格更新までに必要なCEUを貯めることができて、初めて資格更新ができるんです。
資格所有者にとっては、なんとも手間のかかる方法ではあります。
ですが、「1回取ればあとは更新するだけで資格を保有できる」という「資格の持ち腐れ」を防ぐという意味では、有効な方法かもしれませんね。

NSCAの資格でパーソナルトレーナーの求人は有利になれる?


さて、NSCAの資格について解説しましたが、みなさんが気になるのは「NSCA-CPTの取得でパーソナルトレーナーへの道は開けるのか?」ということだと思います。
先ほど紹介した資格所有者の進路ですが、正直な話、こうしたキャリアを持つ人は、もともとトレーナーや関連職で働いた上で、NSCA-CPTを取得しているというケースがほとんどです。
つまり、NSCA-CPTを取ってからパーソナルトレーナーになったというより、「キャリアアップや次のステップのため、NSCA-CPTを取得した」という方が正しい言い方かもしれません。
もちろん、NSCA-CPTの資格取得でパーソナルトレーナーの就職が有利になるということもありえるでしょう。
ですが、「NSCA-CPTさえ取ればパーソナルトレーナーになれる」という考えは、少々安易かもしれません。

資格をとるだけで終わらない!パーソナルトレーナーになる方法とは?

パーソナルトレーナーになる方法
NSCAなどの取得とその先にあるパーソナルトレーナーとして働くというゴールを見据えた時、「資格取得はパーソナルトレーナーへの道を開くための、万能のチケットではない」と言わざるをえません。
もしも本当にパーソナルトレーナーになりたいのなら、もっと確実な方法を取る必要があります。
それは何かというと、「パーソナルトレーナーの養成スクールへ通う」というものです。 パーソナルトレーナー養成スクールというのは、いわゆる体育系の大学や専門学校とは違います。
その特徴というのは、半年間、週1回程度という短時間で、パーソナルトレーナーに必要な学術的知識を学び、それらを実技指導を通じて習得するというものです。
パーソナルトレーナー養成スクールには、いくつものメリットがあります。
まず、短期間の学習期間のため、働いている人も通いやすいという点です。
また、独学では決して得られない「実践経験」を積むことができるのも、パーソナルトレーナー養成スクールがもたらす非常に貴重な機会と言えるでしょう。
そして、パーソナルトレーナー養成スクールのほとんどは、NSCAなどの資格取得のサポートも同時に行なっているという点にあります。
「実践経験+資格所有」というのは、もうトレーナー経験者と大して変わりがありません。
パーソナルトレーナー養成スクール卒業のあかつきには、「即戦力の人材」という、パーソナルトレーナーの求人市場における圧倒的なアドバンテージを得ることができるんです。
さらに一部スクールでは、パーソナルトレーニングジムへの就職紹介やサポートも実施しています。 独自のパイプで少数採用の求人枠を紹介してもらえることで、より確実にパーソナルトレーナーへの道を切り開くことができるんです。
もちろん、専門資格も持っているので次のステップ=パーソナルトレーナーとして、フリーランスや独立開業へ進む時も大きな助けとなります。
資格を取ることがゴールではない方、確実かつ低リスクでパーソナルトレーナーになりたい方は、ぜひパーソナルトレーナー養成スクールという選択肢を検討してみてください!

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